|
■
「サビ取り」特集>/font> |
|
|
■概要 |
「サビ(錆、銹)」は空気中の酸素・湿気などの作用によって金属の表面に生じる各種の化合物で、その生成のメカニズム、組成などはなかなか複雑なもののようです。そういった専門的な話は別としても、汚く腐食し金属製品をぼろぼろにしてしまう「サビ」は何とかしたいものです。>br>
ここでは、「サビ取り」の方法及び商品をご紹介いたします。 |
「サビ取り」の方法には大きく分けて>br>
(1)「サビ取り剤」を使って化学的に処理する方法>br>
(2)「潤滑防錆油」を使用しサビを浮かび上がらせ取る方法>br>
(3)「研磨剤」などで物理的に削り取ってしまう方法>/font>
の3つの方法が考えられます。各々を以下にご説明いたします。 |
■サビ取り剤>/b> |
「発生したサビの部分に塗るだけで除去してしまう」と言った触れ込みの商品ですが、種類も多くどれを選んだらよいかわかりづらい商品です。新宿店5階で取り扱っている商品の代表的なものを試して見ることにしました。
サビ取り剤には大きく分けて(1)強酸性タイプ(2)上酸性タイプ(3)中性タイプがあります。画像にある様なあらかじめ準備した『サビ』にその各々のタイプのサビ取り剤をハケで塗布し、30分後どのように変化したかをご紹介いたします。
|
|
■強酸性タイプ |
|
●Heiwa 無公害サビ除去剤
RS-R1000 (有機酸系PH1)
900ml 価格:2,400円 展示場所:A
少々鼻を突く臭いが気になるが、塗布したと同時にみるみるサビが流れ落ちて、表面がグレー(鈍い銀色)に変化、30分も待たずほぼ完全にサビが落ちた。その性能は驚異的にも思える優れもの。
|
|
|
|
●KURE CRCラストリムーバー
(リン酸系PH1〜2)
420ml 価格:980円 展示場所:A
希釈せず原液のまま使用。塗布直後白く泡立ち、薄いサビの部分はすぐにグレー(鈍い銀色)に変色。しつこいサビは少し時間がかかりそうだが30分経過後、サビはほとんど取れていて効果が実感出来た。
|
|
|
|
●エーゼット
サビアウト (リン酸系PH1〜2)
110g 価格:430円 展示場所:A
塗布直後白く細かい泡が立つ。しつこいサビに対しては少し時間が掛かりそうだが性能的にはCRCラストリムーバーとほとんど同じように思える。しいて言えばこのサビアウトの方が粘性があり流れないので効果は高いように感じる。
|
|
|
|
■弱酸性タイプ |
|
●RUSTECO ラストリムーバー・ゲル200(PH4〜5)
200ml 価格:1,800円 展示場所:A
ゲル状のため多少コテコテした感じで均一に塗りにくいが流れることはない。塗布直後の変化は強酸性タイプに比べると少い。30分経過後もサビは充分に取りきれない。(但し、塗布後ブラシでこすったり、2回処理するなどを行えばサビはほぼ完全に取れ効果は実感出来る。)
|
|
|
■中性タイプ |
|
●友和 強力サビ落し US-105(PH5〜7)
500ml 価格:1,620円 展示場所:A
サビに水を塗っているような感じで、塗布直後の変化はあまり感じられない。やはり強酸性タイプと比較すると、即効性の面では多少劣るのは否めない。30分経過後はしつこいサビは充分取りきれていない。(しかし、弱酸性タイプと同様、塗布後こするなどの作業を行えばほぼ 完全に取ることが出来る。
|
|
|
|
●エーゼット ハウスキャット瞬間サビ取り(PH5〜7)
100ml 価格:770円 展示場所:A
この商品はフォーミングタイプなので、ハケ塗りではなくスプレーし30分経過させた。直後は泡で覆われて変化が見えづらいが、数秒後サビが赤紫色に変色。少し鼻を突く臭いが気になる。(車の洗車用品のホイールクリーナーに似た感じのものがあったように思う。)30分経過後はしつこいサビは充分取りきれていない。
|
|
|
■ここまでのまとめ |
1. |
いずれのタイプのサビ取り剤を使ってもサビは確実に取れます。以下のような違いをよく把握して使い分けます。 |
2. |
即効性を求めるなら強酸性のタイプが一番。しかし廃液の処理では重曹などのアルカリ性剤を使ってPH調整を行い且つ多量の水を使うなどの配慮が必要です。 |
3. |
弱酸性や中性のものは鉄のサビ取りには多少時間がかかったり、こすったりなどの手間はかかりますが、非鉄金属やメッキ及び塗装面などには安心感があります。又廃液の処理もあまり気にせずに使用出来ます。 |
4. |
いずれにしても「貴金属、非鉄金属、焼き入れした刃物 &etc.使用出来ない」と言ったものもありますし又、サビ取り後の防錆の方法も異なりますので、注意書きをよく確認し、不安なときは目立たないところでテストして使います。 |
|
■潤滑防錆油 |
|
●KURE CRC 5-56(無香性)
320ml 価格:580円 展示場所:A
●エステー科学 WD-40
277ml 価格:780円 展示場所:A
軽いサビや自転車のギア・チェーンなどサビ取り剤の使いづらいところははまずこの「潤滑防錆油」が有効です。これらの潤滑防錆油は浸透性に優れていて、サビの奥深くまで浸透しサビを浮き上がらせることが出来ます。浮き上がったサビをサビの程度にもよりますが、ブラシやスクレーパーなどでかきとり汚れをウエスで拭き取ります。最後にサビを防ぐ目的でもう一度潤滑防錆油を塗布します。
但し、サビ取り後塗装するような場合は塗料をはじいて乗りませんので使えません。 |
|
★左側WD-40、右側CRC 5-56
各々をスプレーし、ナイロンブラシでこすってサビを落としたもの。 |
|
|
■研磨剤 |
|
●日本磨料 ピカール金属磨
500g 価格:500円 展示場所:A
やや進行しているサビや、塗装前のサビ取りには、砥石、ワイヤーブラシ、サンドペーパー、コンパウンドなどを使ってサビを削り取ってしまう方法も有効です。研磨剤を使ってサビ取り下した後は、次にサビが発生しないよう潤滑防錆油を塗布したり、ペンキなどの塗装を行います。なお画像の「ピカール金属磨」のようなコンパウンドの中には油脂と混ぜ合わせてあるものもあります。そのままでも防錆効果はありますが、脱脂をしないと塗装できない場合があります。
|
|
★左側はピカールのみでサビ落としを行ったもの、右側は#400の耐水ペーパーで研磨した後ピカールを使用したもの。 |
|
|
|
|
|